農業作業息吹/第1号 | 人と農・自然をつなぐ会





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第1号 2003年3月

二番茶の収穫が7月に終わり、その後、今年の暮れに採れる秋番茶と来年の新茶に備えての土作りに日々励んでいます。 8月上旬から苦土石灰(くどせっかい)を茶の木の根元に散布します。 茶樹は酸性土壌を好むため、土壌の酸性度は4から5(中性=7)が適正で、pHが4以下であれば中和剤を投入する必要があります。 土壌の酸性度が強すぎると後に収穫される芽に悪い影響が出てきます。 例えば、新芽の色です。 健康な茶の木から取れる一番茶の芽は、通常黄緑色をしています。 しかし土の酸性度が強すぎるともっと黄色に近い芽が出てきます。 これを防ぐために、苦土石灰という岩石を砕いたものを撒き、土の強酸性化を防ぎ中和させます。 一年間の中で、秋前の今の時期を苦土石灰の散布に選んだというのにもそれなりの理由があります。 9月から11月にかけての秋の時期に茶樹は来春の一番茶のための準備をします。 ですから、秋前により良い土作りをすることによって、翌年収穫する新芽をより良いものにするのです。 苦土石灰は、水に溶けることによって土に吸収されるので散布は、理想としては雨の降る直前が選ばれます。 また、苦土石灰の特徴として、他の肥料と重複すると窒素肥料が効かなくなるため、石灰投入後から窒素肥料を与えるまでに2週間以上の期間をあけます。 有機肥料と苦土石灰を併せて施用することで、安全で品質の良い作物生産に役立て、良い土作りをし、次期の収穫に備えます。
苦土石灰の名称は、全国で様々な呼び方がされています。例えば苦土カル、苦土タンカル、あるいは苦土カルシウム、他には苦土炭酸石灰・炭酸苦土石灰・苦土炭酸カルシウム・苦灰石・白雲石など全てが苦土石灰のことです。 苦土石灰は、天然のドロマイト原石を原料にしておりカルシウム、マグネシウムの養分補給に使われます。 土の中のカルシウムやマグネシウムが減少してくると、アルミニウムやマンガンなどが溶けやすくなり、作物に必要な養分の吸収や有効微生物の活動が抑えられてしまいます。 苦土(酸化マグネシウム)は光合成において葉緑素の生成に必要な成分で、欠乏すると古い葉が黄化し茶樹の生育が抑えられる為、茶樹の健康な育成には無くてはならない成分です。





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